精子と卵子が出会い受精卵になって子宮に着床し、胎児として10か月をお母さんのお腹の中で過ごします。
では、この期間の中で赤ちゃんの性別が決まるのはいつなのでしょうか?
答えは受精のタイミングです。
子宮に着床する前から、赤ちゃんの性別はもう決まっているのです。
今回は赤ちゃんの性別が決まる仕組みについて解説します。
これを知っておくだけで、妊娠のメカニズムが頭に入りやすくなります。
赤ちゃんの性別を決めているのは「精子」

少し前まで、赤ちゃんの性別は女性側に決定権があるとされていました。
しかしながら最近の研究で、性別を決定しているのは男性側であることがわかっています。
簡単に説明すると、精子には2つの種類あり、女の子になる精子と男の子になる精子がいます。
そのどちらかが、1つの卵子と出会うことで受精卵となるので、受精卵のタイミングで、すでに性別が決定していることになるのです。
精子には2つの種類がある
精子には女の子の遺伝子をもつ「X精子」と、男の子の遺伝子をもつ「Y精子」の2つの種類があり、それぞれ特徴が異なります。
男の子と女の子の産み分けは、この特徴の違いを活用して行われることが多いです。
X精子の特徴
X精子は女の子の遺伝子情報であるX染色体をもつ精子です。
Y精子の特徴
Y精子は男の子の遺伝子情報であるY染色体をもつ精子です。
女性側にもある性別の決定権

女性側に全く決定権がないわけではありません。
上記のようにX精子とY精子には異なる特徴があり、女性側の膣内のpHによってそれぞれの精子の生存率が変わります。
女性の膣内のpHは、「排卵」のサイクルで変化しています。
通常は、膣内は酸性の状態です。これは、外から細菌や病原菌が侵入してくるのを防ぐ働きがあります。
また、子宮頚管と呼ばれる場所では、ややかための粘液が存在しています。この粘液があることで、排卵日以外での精子の侵入や病原菌の侵入を防いでくれているのです。
排卵日近くになると、子宮頚管に存在する粘液は柔らかくサラサラな状態になります。
このとき粘液は強いアルカリ性です。
この粘液が膣内に流れ出すことで、膣内の酸が中和され、酸性度は弱まります。
精子と卵子の寿命

精子と卵子はそれぞれ寿命が異なります。
一般的に卵子の寿命は24時間、精子の寿命は2~3日間とされています。
平均であるため、これより長生きするものもあれば、早くに寿命を迎えてしまうもの存在するのです。
1回の生理周期において、妊娠まで至ることが可能な時間は本当にわずかであることがわかります。
妊娠できる確率

最も妊娠確立が高いとされるタイミングは「排卵日2日前」です。
卵子の寿命が24時間、精子の寿命が2~3日であることからもわかります。
この排卵日2日前にタイミングをとった場合の妊娠率は以下のように年齢ごとに異なるのです。
19〜26歳 | 50% |
27〜34歳 | 40% |
35〜39歳 | 30% |
排卵日を知って妊娠確立を高めましょう!