都内でりんご病が流行し警報基準に!
練馬区でりんご病が増加しており、都内でも警報基準に達しました。
りんご病(伝染性紅斑)は2024年5月ごろから患者数が増加しています。
練馬区のりんご病患者報告
10月21日の週 | 1.69人/小児科定点 |
10月28日の週 | 1.46人/小児科定点 |
先週より減少したものの、今後の動向に注意が必要な状態です。
都内でも11月に6年ぶりに警報基準値を超えました。
警報基準とは
りんご病は保健所単位で定点あたり患者数が2人を超えた場合を警報基準としています。
なぜ流行し始めたのか
りんご病は4~5年に一度の流行を繰り返します。
7月ごろに流行し始めることが多い感染症です。
前回の流行は6年前でしたので、ちょうど流行の年だったといえます。
りんご病と伝染性紅斑は同じ?感染経路は?

伝染性紅斑を別名りんご病と呼び、どちらもヒトパルボウイルスB19による感染症を指します。
おもな感染経路は「飛沫感染」と「接触感染」です。
飛沫感染:患者の咳やくしゃみなどのしぶきに含まれるウイルスを吸い込むことによる感染
接触感染:ウイルスが付着した手で口や鼻に触れることによる感染
りんご病の症状は「両頬の赤い発疹」が特徴!

りんご病のおもな症状には以下があります。
両頬にでる赤い発疹
体や手、足にでる網目状の発疹
発疹が出る10日前からウイルスは排出されています
初期症状として微熱や風邪のような症状がでます。
これらの症状は発疹のでる10日程前から確認され、この時期が最もウイルス排泄量が多い時期です。発疹がでるころにはウイルス排出量は低下し、感染力もほぼ消失していると考えられます。
りんご病はアルコール除菌が効きづらい
りんご病の原因となるヒトパルボウイルスB19は、アルコール消毒が効きにくいウイルスです。
そのため、流水やせっけんでこまめに手を洗うなどの対応が必要です。
特別な治療法はありません
りんご病は特別な治療法がなく、基本的には出ている症状に対して治療する「対症療法」が行われます。
予防接種も存在しないため、流行期には手洗いやマスクによる予防が大切です。
りんご病の好発年齢は?
一般的には5歳ごろが好発年齢とされていますが、2024年の都内の感染者は9歳以下がほとんどを占めています。

妊婦さんの感染に気をつけて
妊娠中(特に妊娠初期)に感染した場合、まれに胎児に異常が生じたり、流産につながったりすることがあります。
妊娠中は可能な限り、りんご病の患者との接触は避けるようにしましょう。
とは言っても、妊娠中で上のお子さんがりんご病にかかってしまった場合は、なかなか距離をとるのは難しいケースも多いでしょう。
- 自分専用のタオルを使用する
- パートナーに上の子の育児を頼む
- 流水やせっけんでこまめに手洗いをする
などの対応を行いましょう。
よくある質問
発疹が消えるまでどのくらい?
発疹は1週間程度で消失します。
大人もりんご病に感染しますか?
大人も感染することがあり、微熱や風邪症状がでます。
子供と同様に両頬や手足に発疹が確認されます。
りんご病は一度感染すると、生涯にわたり免疫が持続するため2回感染することはないでしょう。
幼稚園や保育園、小学校にはいつから登園できますか?
出席停止の措置はないため、症状がなく本人が元気であれば登園、登校が可能です。
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