なぜ多い?子どもの転落事故は5月から増加!発生件数や事例、対策を紹介!

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子どもが、窓やベランダから転落する事故の報告が絶えません。

1年の中でも、5月から転落件数は増加することが報告されています。

この記事では、転落事故の事例や発生件数などを記載し、転落事故の起きる理由や対策についてご紹介します。

実際に起きた転落事故の例

実際に報告されている、子どもの転落事故の例をご紹介します。

1.保護者は別室にいて、子どもだけの部屋で起きた落下事故

保護者は3階の部屋を掃除していた。子どものいる寝室の窓を開けて網戸にしていたら、子どもが網戸を背に腰かけて寄りかかり、網戸が外れて墜落

消費者庁「子どもを事故から守るPROJECT! 窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください!
-網戸に補助錠を付ける、ベランダに台になる物を置かないなどの対策を-」P8

窓のあいた部屋に子どもを1人で残すことによって起きてしまった転落事故です。
少しの時間でも、子どもを部屋に1人にする場合は、けがをする恐れのあるものを部屋に置かないことや、転落対策を講じる必要があります。

2.足場になるものに登り、転落につながった事故

自宅2階のソファによじ登り、窓から網戸を突き破り3m下の芝生に網戸ごと転落した

消費者庁「子どもを事故から守るPROJECT! 窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください!
-網戸に補助錠を付ける、ベランダに台になる物を置かないなどの対策を-」P8

室内で鍵を閉めている窓であっても、窓の近くに足場となる家具や箱などは置かないようにしましょう。

3.ベランダで見送りをしていた際に起きた転落事故

家族を見送るために、ベランダ手すりの鉄棒の前回りのときのようにつかまっていたところ、前のめりになって、1階の自転車置き場のコンクリートに落ちた。

消費者庁「子どもを事故から守るPROJECT! 窓やベランダからの子どもの転落事故に御注意ください!
-網戸に補助錠を付ける、ベランダに台になる物を置かないなどの対策を-」P8

出勤するお父さんやお母さんを、家の中から見送るというとても微笑ましい光景ですが、ふとした瞬間に大事故に発展します。

いつも大丈夫だから…と油断せず、危険な個所は安全対策を行う必要がありますね。

5月から転落事故件数が増え始める理由は「窓のあけっぱなし」

厚生労働省の人口動態調査(平成26年~30年)において、子どもの転落による死亡事故は7~8月が最多の13件で、次いで5~6月の9件であったと報告されています。

窓やベランダから転落し、救急搬送された件数は「5~6月」が最多で、「9~10月」に多いと報告されています。

5月から転落事故が増加し始め、夏に死亡事故が最多となるようです。

初夏と秋ごろに転落事故件数が多いことからも、窓をあけっぱなしにしていることが要因の一つとして考えられそうです。

転落事故が最も多いのは「2~4歳で男の子」に多い傾向

東京都の報告では、平成29年度の0歳~12歳の転落事故において、最も報告が多かったのは2歳児です。次いで3歳、4歳の順に多いことが報告されています。
しかし10歳以上でも報告が絶えないことから、幼児期のみでなく学童期にも継続して注意が必要です。

都の報告では女の子よりも男の子の方が転落事故の件数が多かったとされています。

一方消費者庁の報告では3~4歳の転落が最も多いと報告されています

2~4歳で多いとの報告ですが、それ以降の年齢でも報告が絶えないことから、10歳を超えても安全対策が必要です。

こんな状況に注意!

転落事故が起きやすい環境

子どもの窓やベランダからの転落事故は以下のような場合に起きやすいとされています。

  • 子どもをベランダで遊ばせていた
  • 少しの間、子どもを部屋に1人にした
  • ベランダの外に興味をひかれた
  • 洗濯物や布団を子どもが干していた

手すりのタイプや室外機などに気をつけましょう

手すりがこのようなタイプになっていて、足をかけることができるものは要注意です。
子どもの足は小さいので、この位のすき間であれば、足掛かりとしてよじ登ってしまうことがあります。

手すりのそばにエアコンの室外機やプランターがある場合も注意が必要です。
よく聞くのは室外機ではないでしょうか?同様にプランターやベランダで使用する椅子やテーブルも置き場所に配慮する必要があります。

転落を防ぐための対策:補助錠を活用する

子どもの状態を24時間365日見続けるのは不可能です。
そして子どもは、思いもよらぬ行動をとりますし、成長が早くついこの間までできなかったことができるようになっていたりします。

転落を防ぐためにできる対策はしっかりしておきたいですね。

  • 窓の下に家具を配置しない
  • 補助錠を活用する
  • エアコンの室外機は柵から60㎝以上離す

このような腰の高さより高い位置にあるような窓の下には、ソファーやベッド、収納棚などの家具を設置することが多くなるかと思います。
しかし子どもがこのような家具によじ登り窓を開けてしまうことが転落につながるため、インテリアとしてもこの位置に置きたくなる気持ちはわかりますが、可能な限り避けるようにしましょう。

危険が想定される窓にはこのような補助錠を活用することをおすすめします。


ベッドのある寝室などは、窓に容易に手が届きやすい環境となります。
いつも一緒にいるからと過信せず、寝ている間になにが起きても大丈夫なように補助錠を活用しましょう。


まとめ:子どもの転落事故は窓を開け始める5月から増加します。必ず安全対策を!

転落事故は5月ごろから増加し始め、救急搬送件数は9~10月が最多となりました。
また、死亡に至った事故は7~8月が最多と報告されています。

窓を開けっぱなしにするときは、必ず大人が付き添える環境で行いましょう。
窓を子どもが勝手に開けてしまわないよう、補助錠や安全対策グッズを活用することで、思いもよらない転落事故を防ぐための対策を講じていくことが大切です。

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