読み聞かせの効果:七田式で本の魅力を引き出す

子育て

ポイント

  • 読み聞かせは将来のイメージ力、表現力、読解力を養う
  • 絵本デビューは音、光、動きでまずは『楽しむ』
  • 3冊読むなら、1冊は大人が選んで!
  • 本好きに育てたいなら、絵本から児童書への移行が大切

読み聞かせをしていて、

『読み聞かせってなにか効果があるのかな』

『読み聞かせがうまくいかなくて困ってる』

そんな事を感じたことはありませんか?

そんな方のお悩みを解決できる本が『七田式 究極の読み聞かせ』です。

ポイントを抜粋しているので、楽しい読み聞かせ時間の手助けとして活用ください。

本書について

タイトル:子どもの脳を刺激し、将来の選択肢を増やす
「七田式」究極の読み聞かせ
著者:七田 厚
出版年:2020年
出版:幻冬舎
価格:1,430円(税込)

概要

本書の目次
  • 第1章:読み聞かせが与える影響 脳と心のしくみ
    第2章:読み聞かせで伸ばせる!子どもの将来に必要な力
    第3章:読み聞かせの第一歩。子どもの興味を掻き立てる本選びの基本
    第4章:親子でルールを決めて習慣づけよう!楽しく、効果的に読み聞かせるコツ
    第5章:もっと頭脳を刺激する、読み聞かせアレンジテクニック
    第6章:年齢や興味に合わせて!子どもが喜ぶオススメ本63冊


第1章:読み聞かせが与える影響 脳と心のしくみ

読み聞かせで右脳と左脳はどう育つのかということが、説明されている章です。

右脳と左脳について
一般的に右脳と左脳は働き方が違うとされています。

右脳:感覚・認識・認知・インプット

左脳:分析・言語的・論理的・アウトプット

50音を覚える前には、子どもは右脳をふんだんに使って絵本を「読む」ことになります。これが幼児期の読み聞かせの特徴であり、それは脳に大きな効果をもたらします。

七田式 究極の読み聞かせ より引用

脳は年齢が低いほど新しいことを学んでそのまま能力にしやすいとされています。

つまり、小学生ぐらいまでは見たものをそのままコピペする感覚で記憶することができますが、大きくなるにつれて何かに関連付けることでしか記憶することが難しくなるということです。

受験勉強などで使った語呂合わせがまさにそうですね。

第2章:読み聞かせで伸ばせる! 子どもの将来に必要な能力

コミュニケーション能力を養う

絵本のなかには、いろんな登場人物がいますから、いいことをする人もいれば、悪いことをする人もいる。褒められることをする子もいれば、そうじゃない子も登場します。褒められる登場人物を見て、どういうことをすると褒められるかが学べますし、怒られた登場人物から、どんなことをしてしまったときに怒られるのかを学べます。

(七田式 究極の読み聞かせ より引用)

日常生活でも、言葉を言葉通りに受け取ってしまう人がいるかと思います。

特に日本人は海外の人と比べ直接的に物を言わない人が多いため、周囲と円滑なコミュニケーションをとるためには必要な能力となります。

文章には書かれていない・言葉にはされていないけれど、相手のことを考え行間を読む=イメージ力が大切です。

このようなイメージ力は幼い頃からの読み聞かせで培うことができると本書では記載されています。

これらの能力が培われていくのは静止画で、そこに余白があるからです。

絵本の優れた点は、書籍の中でも読む側に解釈を自由に与えるための「余白」が非常に多く残されていることだと感じました。

動画などは、こちらのイメージとは関係なく動いてしまうため、「こうかもしれない」と仮定しイメージすることはできません。

動画からは獲得しづらい能力ですね。

第3章:読み聞かせの第一歩。子どもの興味を掻き立てる本選びの基本

読み聞かせは一般的には5ヶ月ごろに始めるといいとされています。

私も1人目の時に

最初にどの本を買ったらいいのかな・・・

読んでも内容わからないよなぁ。

と悩んだ記憶があります。

本書のなかでは

絵本デビューには音・光・動きが肝心であることが記載されています。

まず最初の目的は絵本は楽しいと認識してもらうことです。

従って無理に読み聞かせようとしなくても、お子さんが触りたければ自由に触らせ、めくりたいタイミングでページをめくらせてあげることで、まずは楽しんでもらうことを目標としましょう。

ストーリー重視ではなく、色鮮やかなものや、しかけ絵本など動きのあるものがおすすめです。

3冊に1冊は大人が選ぶ


もし3冊読むのであれば、2冊は子どもが選ぶ本、1冊は大人が選ぶ本にすべきと書かれています。

絵本には子どもの世界を広げるという役割があるため、あえて大人が選ぶことで子どもの好みに偏らない読み聞かせが可能になります。

また、絵本を選ぶのもいつもお父さん・お母さんではなく、一緒に本屋さんにいっておばあちゃんやおじいちゃんなどに選んでもらうのもおすすめです。

見たことある!の体験をさせる


「お出かけの予定があるときは関連した図鑑を数日前に一緒に読んでおく」ということが本書でおすすめされていました。

事前情報が少しでもあると、注意力や関心の持ち方が変わってくるため、お出かけによって得られるものが大きくなります。

なんとなく見たことがある、聞いたことがあるということが大切なんだね

絵本ではありませんが、EテレのMIXびじゅチューン等もと日常では触れさせにくい美術分野に触れることができるのでおすすめです。

少しでも触れておくことで、ふとした瞬間に「これ見たことある!」という経験をしやすくなります。

絵本から児童書への移行


読み聞かせを頑張ったからといって、その子が本好きになるとは限りません。

本書の中で著者は絵本から児童書への移行が非常に大切であると話されています。

児童書への移行において、最初は挿絵が多いものを選ぶことがポイントとされています。

本書の中でおすすめされていたのがかいけつゾロリシリーズでした。

挿絵が多いため、絵本の延長線上として読めるというのが理由でした。

またシリーズものはその世界に入りやすいため、その点でも優れているようです。

児童書への移行後もできれば10歳ぐらいまで児童書を使って読み聞かせを行うということを推奨しています。

第4章:親子でルールを決めて習慣づけよう!楽しく、効果的に読み聞かせるコツ


紹介されていたのは以下の内容です

同じ時間に読み聞かせをすることで習慣化する

お気に入りの本ができたら暗唱本にする

3冊ルール(3冊に1冊は大人が選んだ本を読み聞かせする)

暗唱本については、アウトプットによる語彙の定着という観点から以下の方法を推奨していました

そろそろ覚えたかなというタイミングで、親御さんのほうからお子さんに「あのお話、してみて」と、頼んでみるのです。そうなれば、読み聞かせが「インプット」から「アウトプット」に変わります

(七田式 究極の読み聞かせ より引用)

教育もアウトプットの時代です。このようなアウトプットの力はぜひつけていきたい能力ですね。

第5章:もっと頭脳を刺激する、読み聞かせアレンジテクニック

この章の中で、「絵本に集中できないのはイメージ力が不足しているから」という話がでてきます。

イメージ力が不足している状態で読み聞かせをしても、言葉が耳を通り過ぎてしまっている状態です。

言葉が通り過ぎてしまって、頭の中に映像がつくれていないため、集中できなくなってしまっていると記載されていました。

そんな時の解決法としてシリーズものがおすすめされています。

主人公やキャラクターがすでに頭のなかでイメージとして存在しているので、頭の中で映像が作りやすいためです。

第6章:年齢や興味に合わせて!子どもが喜ぶオススメ本63冊

63冊の絵本が紹介されており、推奨年齢と、表紙のイラスト、簡単にまとめた要約が記載されています。

この63冊は以下のように、ジャンルわけして記載されているのでどんな本なのかイメージしやすいです。

おもちゃ絵本・参加型絵本
オノマトペ絵本
数字や形に親しむ本
絵本から児童書への移行期に
おすすめ図鑑・図鑑みたいな本
心がやさしくなれる本

本選びに困っている方はまずはここに記載されていて、お子さんの対象年齢にあうものを選んであげるといいかもしれませんね。

本書から得られること


作者である七田 厚さんは読み聞かせについて以下のように話しています。

絵本を子どもの身近な存在にしてほしいと思います。読み聞かせって子どもにとっては受け身的な感じに思えるかもしれないけれど、絵本がいつもそばにある環境を子どもに作ってあげることで、いろいろなことに興味を持たせることができるし、どんどん語彙力やイメージ力といった6つの力を育てることができます。

https://www.sinkan.jp/pages/yomikikase/

読み聞かせの効果

読み聞かせにより、6つの力が育つとされています。

語彙力

イメージ力

読解力

集中力

コミュニケーション力

自己肯定力

特に幼児期のお子さんは自己肯定感をあげていくことが、これから様々なことにチャレンジする上での土台作りになると言われています。
読み聞かせを通じて、子どもは自分は親から大切に扱われている自分のために時間や愛情を注いでくれているということを感じとります。
この繰り返しがお子さんの自己肯定感を高めることへと繋がります。

これからいろんなことにチャレンジしていくうえでどうしても壁にぶつかる場面がでてきます。
その際に「ちょっと我慢する力」というものが非常に重要となります。
読み聞かせの途中で「あ!ここにこんな絵がある!」「今のってどういう意味?」と話したくなるタイミングは何度も訪れます。
その時に最初に約束した「読み終わるまでは話さない」というルールを思い出し、我慢する。
これが「ちょっと我慢する力」を構築するのにつながるのではないでしょうか。

読み聞かせのルール

本書の中で読み聞かせの際に決めておいた方がいいルールとして以下のように記載されていました

「親が読んでいるときには、子どもは口を挟まない」ということを読み聞かせの基本的なルールとしておけば、3分なら3分、5分なら5分のお話の間、小さな子であっても、邪魔せずに黙って聞くことになります。これも協調性の1つの態度です。

(七田式 究極の読み聞かせ より引用)

その時間は集中して人の話を聞くことができるため、集中力にもつながってくると語られていました。

子どもに読み聞かせをしているとき

「ねぇ!これなに?」

「この子ここでなにしてるの?」

といったように、絵を見て気になったことを質問してくることがよくありました。

私はこどもが本に興味をもっているのなら・・・と思い、その都度読み聞かせを中断し質問に答えていました。

集中力・人の話をしっかり聞く・強調性をもつという観点からすると、このように事前にルールを決めておいた方がよさそうです。

特に兄弟がいて、読み聞かせを複数人で聞いているときは、このルールはしっかり守らせた方がいいと感じました。

この本をおすすめしたい人


うまく読み聞かせができず困っている
読み聞かせをいつまで続ければいいか悩んでいる
どんな本を読んであげればいいかわからない

そんな方のお悩み解決をサポートしてくれる1冊です。

購入リンク

補足情報:七田式ってなに?


脳の発達は右脳から始まるとされています。

0〜3歳は右脳優位で、その後6歳ぐらいまでの間に徐々に左脳優位に発達するとされています。

七田式で使われるフラッシュカードや暗唱などは、この右脳の活性化を期待して行われるものです。

七田式の4つの柱

七田式の4つの柱

  • 徳育
  • 知育
  • 体育
  • 食学

徳育は道徳的な意識を養い、知育では知識の習得を行い、体育では健康増進・体力向上を、食学では健康を促す食生活を学びます。

教育では徳育・知育・体育が重要とされていますが、七田式ではそこに食学が加えられています。

七田式教育は、「徳育」「知育」「体育」「食学」の4つ柱で、お子さまの才能を開花させる教育法です。
七田式教育が目指すのは、高い学力はもちろんのこと、心を育て、人への優しい愛情を育て、大きな夢、志を持った子供に育てることです。
幼児期は、脳が急速に発達し、体や心の土台が作られます。子供の才能が開花するか否かは、この幼児期の働きかけにかかっています。

七田式教育公式 | 0歳から子どもの能力を伸ばす幼児教育と教室より引用

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